『環境制御装置』
私は11年前に野球の試合中に相手の選手とぶつかり第4,5頸椎脱臼骨折をしました。
昨年、念願が叶って「独り暮らし」を始めました。
私みたいな重度身体障害者でも「独り暮らし」が出来るのは、
私が住んでいる市の「福祉サービス」と「環境制御装置」があったから実現できたようなものです。
どちらか一つでもなかったら無理だったと思います。

私が使用している環境制御装置は、50チャンネル記憶させられることができて、
その内の8チャンネルは「有線」です。
私が環境制御装置を簡単に説明すると、記憶できる容量の大きな「リモコン」です。
その中で有線というのは「工事」の必要な物だと考えて頂ければいいと思います。
例えば、私が使用しているのは、電話・インターホン・電子ロックの開け閉め・エアコン
ベットの背もたれを上げる・下げる・ベットの全体的な高さを上げる・下げる・を使用をしています。

あと私が環境制御装置で使用している物と言えば、

・部屋の照明の電源オンとオフ
・テレビの電源オンとオフ
・テレビチャンネルの切り替え
・テレビの音声アップ
・テレビの音声ダウン
・テレビからビデオの切り替え
・扇風機の電源オン
・扇風機のタイマー
・扇風機の首振り
・扇風機の電源オフ
・ビデオの電源オンとオフ
・ビデオの再生・ビデオの停止
・ビデオの早送り
・ビデオの巻き戻し
・ビデオの録画
・ビデオの一時停止
・ビデオのチャンネル切り替え
・CDラジカセの電源オンとオフ
・CD1の再生
・CD2の再生
・CD3の再生
・CD3枚連続再生
・カセットテープの選択
・カセットテープの再生
・カセットテープの停止
・カセットテープの早送り
・カセットテープの巻き戻し
・ラジオの切り替えAMとFM
・ラジオのチュウナーアップ
・ラジオのチュナーダウン
・CDとカセットとラジオ共通の音量アップ
・CDとカセットとラジオ共通の音量ダウン
・蚊取りマットの電源オン
・蚊取りマットの電源オフ

使ってみて感じるのは、何と言っても最大の魅力は「自分で出来る」と言う事です。
人に気を遣う事無く、人の手を煩わす事無く、せめて電化製品ぐらいは自分の思い通りに使いたい。
例えば、夜中に暑くて眠れないとする。「扇風機をつけて欲しい」けれど家族は全員眠っている・・・。
もし、これが「喉に胆が詰まった」というのであれば、起こされた方も「納得する」と思います。
ですが、「扇風機をつけて欲しい」ぐらいで夜中起こされると介護する人にはたまったもんじゃない・・。
頸椎損傷の者にとって「体温調節」が上手くできないのは最初からわかっている事とはいえ、
自分で扇風機をつける事が出来ない事とはいえ、「暑くて辛い」のも事実・・。家族も大変・・。
それだったらこの「環境制御装置」を購入すれば問題も解決。
自分で出来ることが増えると「楽しい」ですよ。



SINCE:1997/6/13