「向日葵」



向日葵も観賞用に改良され
小さくてかわいらしくなった
今は季節を問わず見られるようになり
「夏」の花のイメージも薄れてきた

向日葵の花を見ていると
笑っているように見えるのは
私だけなのであろうか

向日葵の花がきれいに咲いているのに
葉っぱだけがしなびれている
なにか、私と同じ
顔だけが元気だ


「エッセイ」

花より団子が好きだけど、この「向日葵」だけは別のような感じがします。
私が夏が好きだからということもあると思います。
でも、好きだった夏もケガをしてからは、頸椎損傷独特の「体温調節」が上手くできない為に、
夏を乗り切るということだけで大変です。
外出もしにくいのですが、お見舞いに向日葵をいただき、
部屋の中からでも見られるようになりました。
向日葵の花は、ほとんど花を眺めることのなかった私にとって、
衝撃でした。花のところが人間の丸顔に見えるのです。
そういう感覚で見てみると、夏の暑さに負けたのか、 葉っぱが元気なさそうに下を向いていても、
顔の部分は元気いっぱいに愛想を振りまいているようにも見えました。
この時、「俺と一緒や」と思いました。
私はごろ、「障害者」という自覚がありません。
だから、「いつも明るいですね」とか「元気ですね」と言われます。
特に身内からは、肩から下がマヒしているので、
「顔だけ元気やな」とか「口だけ元気やな」とよく言われます。
そいう事から皇室の人が自分のシンボルの花を持つように、
「向日葵は俺のシンボルだ」と勝手に思っています。
いつの日にか、向日葵みたいに、
色々な人に「明るさ」と「元気」を分けてあげられるようになりたいです。