2005年6月

 プロ野球の交流戦が終わりました。上々の評判で良かったと思いますが、私の個人 的な意見を言うと「1チーム6試合」は多かったように感じました。これもこれから の課題という事で、プロ野球全体がファンの事を第一に考えて、面白い野球をやれば 絶対にサッカーには負けないと思います。次の新しい試みに期待します。
 広島の野村謙二郎選手が2000本安打を達成しました。彼は私と同じ年ですが面識は ありません。ですが、同じ年という事で応援したくなります。私の記憶が間違ってな ければ同じ年で名球会に入ったのは野村選手だけだと思います。彼は甲子園に出場し ていないと思うのですが、この辺が凄いなと思いました。1日でも長く野球を続けて 欲しいものです。
 ジャイアンツのオーナーがかえってきました。だけど、これで本当に良いんですか ね? たったの10ヶ月、持ち場を離れただけで済むんでしょうか? こういう事をコ ミッショナーが許す事自体が間違ってる。もしかして、コミッショナーも渡辺さんに は何も言えないんでしょうか? 本当にプロ野球界は改革をする気があるの? これで は不正を認めてるようなものですよ。もうちょっと考えないとダメだと思います。 やっぱり、プロ野球の改革も小泉さんの改革と一緒になるのでしょうか!?

 政府はサラリーマンへの増税を考えてるみたいです。その金額が消費税を8パーセ ントにした時ぐらいの増税だそうです。「何も言わない」「取りやすい」ところから 取るというこのやり方・・・。どこの家庭でも限られた収入の中でやりくりをしてる んです。何故、国は出来ないのでしょうか? 増税してどこに使うのでしょうか? 福 祉の分野はどこもが『カット』されると言われてる中でこの大金を何に使うのかちゃ んとわかりやすく説明があるんでしょうね? いずれ消費税も8パーセントに引き上 げるつもりだろうし・・・。どんどん住み難くなるなこの国。真剣に移住を考えなけ ればいけないかも!?
 
 今公開中の「ミリオンダラベイビー」という映画を見られましたか? この映画は 一人の女性がボクシングをするのに「どうしてもこの人にトレーナーになって欲し い」と思ってお願いをするのですが、最初は「女性にはボクシングを教えない」とい う事で教えてもらえなかったのですが、最終的にはその女性の熱意に負けてボクシン グを教えるのです。それが、年齢的なハンディキャップも練習とセンスで克服して、 連戦連勝していく物語です。
 ある試合でレフリーはKO勝ちを示したのですが、相手は起き上がってきた時に一発 のパンチを放ったのです。そのパンチが主人公に当たり、横向きに置いてあった椅子 の上に倒れ、その時に頸椎損傷になってしまうのです。床ずれが酷くなり「足を切断 した方が良い」と医者に言われ、主人公は「もう生きていても仕方がない」と死を決 意します。
 私も同じ頸椎損傷の者として言わせてもらうと、この時期というのは医者から頸椎 損傷の怪我について説明があり、本当の事(治らない)を聞かされた時には「死にた い!」「死んだほうがマシや!」と思うのですが、余りにも突然の事で「信じたくな いけど信じられない。嘘であって欲しい。」という気持ちが強い時期だと思います。 ですが、足を切断した事によって「本当に治らない!」という事を認めざる終えなく なってしまったと思うのです。しかも、主人公にとって『ボクシング』というのは今 まで生きてきた中で最高の物を与えてくれた物だけにそれが出来なくなってしまった という事と自分の人生で最高の時に最高のままで死んだ方が良いと考えたのでしょ う。
 トレーナーの口癖で「自分を守れ!」という言葉があります。主人公が頸椎損傷に なってベットの上で初めてその意味を知り、そして、自分の口から「背を向けるべき じゃなかった。自分を守れなかった。彼に(トレーナー)本当にごめんなさい。」と いう場面は、別に主人公が悪いわけでは無いだけにグッとくるものがありました。そ れだけ、トレーナーの事を信用していたんだと思いました。だから、最後の場面で 「殺して欲しい!」とお願いが出来て、殺してしまう事が出来たんだと思います。
 しかし、同じ頸椎損傷の者として、同じように夢を手に入れた直後に怪我をした私 に言わせれば、この動かない身体の状態で生きている俺はいったい何なのか? なん か生きてる事を否定されているようで・・・。私は人に「殺して欲しい」とお願いし た事はないが「文句があるんやったら好きで生きてるんちゃうねんから殺せや!」と 言った事はある。
 頸椎損傷歴20年。生きてる事が正しいのか正しくないのか? その答えはまだ見つ かっていません。「生きる権利」もあれば「死ぬ権利」も必要なのか? 私にはわか りません。ただ、「死」という終わり方をしないで欲しかったです。